高分子論文集
Online ISSN : 1881-5685
Print ISSN : 0386-2186
ISSN-L : 0386-2186
末端ケテンシリルアセタール型ポリスチレンの合成とその応用
近藤 順治小島 和重白石 武士高木 幹夫浅見 柳三
著者情報
ジャーナル フリー

1989 年 46 巻 6 号 p. 367-373

詳細
抄録

リビングポリスチレン (Living PSt) の末端にケイ皮酸メチルエステル (MCI), クロトン酸メチルエステル, または, クロトン酸-tert-ブチルエステルを反応させ, さらに, トリメチルクロロシランを作用させて末端をケテンシリルアセタール化したPSt (PSt-SiMe3) を合成した. このPSt-SiMe3の応用として, テトラヒドロフラン (THF) 溶媒中, 触媒にトリス (ジメチルアミノ) スルホニウムジフルオロトリメチルシリケイトを用い, メタクリル酸メチル (MMA) を官能基転移重合法で重合させて, ポリスチレン-block-ポリメタクリル酸メチルブロック共重合体 (Poly (St-block-MMA)) を合成した. その結果, エステルとしてMCIを用い, 条件を選べば開始剤効率 (f) が1で分子量分布の狭い (Mw/Mn=1.2-1.3) poly (St-block-MMA) が得られた. また, 活性末端を変換することなしに直接ブロック重合を行う従来のアニオン重合法との比較検討を行った.

著者関連情報
© 社団法人 高分子学会
前の記事 次の記事
feedback
Top