抄録
ガラス転移領域付近での複屈折と応力の関係は, 修正応力光学則 (MSOR) によって記述することができる. この法則は, 応力と複屈折がRとGの二っの成分の和で記述することができ, さらにそれぞれの成分には, 普通の流動域での応力光学則と類似の関係が成立することを示す. MSORの分子論的解釈を述べ, R成分が主鎖の配向に, G成分は構成単位が主鎖軸を中心回転して生じる配向に対応していることを示す. この解釈の是非を調べるため, RとG成分の配向機構に関するモデルについて説明し, 実験と比較する. さらに, 成分関数の強度, 時間依存性などの特徴と分子構造との関係について考察し, 二つの成分関数が主鎖の屈曲性と関連していることを示す. 他の研究者による応力光学則との関係について調べ, また2D-IR法との関係についても記述する.