高分子論文集
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ミクロの立場からみた高分子ガラスのダイナミックスとガラス転移
金谷 利治梶 慶輔
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1996 年 53 巻 10 号 p. 648-659

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抄録
高分子ガラスの最近の研究について, ミクロな測定手段の一つである中性子非弾性・準弾性散法による結果を中心に概説した. 内容は大きく二つに分けることができる. 一つはガラス状態でのダイナミックスについてである. ガラス物質は, 低温 (5~20K) において結晶物質に比べ過剰な比熱を示すが, その原因である 「低エネルギー励起」 に関する中性子非弾性散乱の結果を概説した. さらに, 構造歪によるポテンシャルのソフト化の概念を基にした二つのモデルについて述べた. もう一つの話題はガラス転移温度近傍でのダイナミックスである. ガラス形成物質に普遍的に観測されるα-過程, Johari-Goldstein過程, 「速い過程」 のうち, α-過程と 「速い過程」 について詳細に述べた. 最後にフラジリティという概念により結び付けられるガラス転移のダイナミックスとガラス状態のダイナミックスの相関をそれぞれの運動の空間スケールをキーワードにして論じた.
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© 社団法人 高分子学会
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