抄録
水素化ポルフィリンなどの色素を分散した高分子ガラス媒質中でホールバーニングを行った. ゼロフォノンホールと擬フォノンサイドホールのエネルギー差より, 媒質の低エネルギー励起モードを見積もれることを明らかにした. 温度サイクル実験から, ホール幅の不可逆的な広がりが, 側鎖の回転などの高分子鎖の緩和と良く対応することがわかった. カルボン酸を含む高分子中での光物理的ホール形成機構を重水素効果などから推測した. 波長や温度を変えてホールを多重形成した結果より, レーザー誘起ホールフィリングの原因が色素の非選択的励起にあることを明らかにし, 不均一広がりの大きさに影響を及ぼす因子について考察を行った.