抄録
グルコース基とボスホリルコリン基で同時に表面を化学修飾した高分子材料の生体親和性を評価する目的で2-methacryloyloxy ethylphesphorylcholine (MPC) および2- (glucosyloxy) ethyl methacrylate (GEMA) をmethyl methacrylate (MMA) と乳化共重合して一連の三元コポリマー微粒子P (MPC/GEMA-co-MMA) を得た. XPS測定から, MPCとGEMA成分が粒子表面に濃縮されていた. また, 粒子表面にはヒドロゲル相が形成されており, 牛血清アルブミンやヒト血清γ-グロブリンの吸着を抑制することがわかった. さらに, P (MPC/GEMA-co-MMA) から溶液展開法で調製したフィルム上でマウス繊維芽細胞の培養試験をした結果, 正常な接着性を示した. 以上の結果から, 高分子材料の表面をMPCユニットとGEMAユニットで同時に化学修飾すると効果的に生体親和性が改善されることがわかった.