2015 年 33 巻 p. 49-54
要 旨 園芸実習を受講している女子短期大学生に対して、フラワーフェスティバルの見学が、園芸に対する嗜好性に及ぼす影響をアンケート調査により調べた。その結果、フラワーフェスティバルの見学が、園芸に対する嗜好性を実習開始時と比較して有意に高くすることがわかった。また、園芸実習を通した園芸に対する嗜好性も、実習開始時より有意に高くなることが明らかになった。さらに、園芸活動の各プログラムに対する嗜好性の度合いは、収穫・試食が最も高くなり、種まき、鉢上げ、および観察・記録に対して有意に高い値となった。以上のことから、園芸実習の初期に必ず実施する種まきや鉢上げ、観察・記録作業によって嗜好性が低下し、観賞植物を用いた園芸活動のゴールに当たるフラワーフェスティバルの見学によってその嗜好性が高まることが確認できた。