要 旨
高等教育機関における2017(平成29)年度以降の障害学生数は、前年度までの人数と比較して大幅に増加している。本研究では、既存の資料や文献を対象に障害学生に必要とされる高等教育における支援の課題について、障害者差別解消法と合理的配慮・障害者に対する教育と合理的配慮・高等教育機関における発達障害学生への支援の3つの側面から検討した。その結果、高等教育機関における障害学生に対する支援の課題は、1つは、障害学生のみを対象とせず、すべての学生を当事者とした合理的配慮の実現とそれに必要な基礎的環境の整備であった。他の1つは、障害学生の中等教育段階の個別の教育支援計画との連続性の確保、および計画を持たない障害学生やグレーゾーンにある学生について修学期間中の個別の教育支援計画作成と、これらの学生の卒業後のライフステージを見据えた個別の移行支援計画作成による支援の実施であることが示唆された。