2020 年 38 巻 p. 17-21
要 旨 フレーベル『母の歌と愛撫の歌』に描かれた教育思想における植物の栽培活動の意義は、広義では園芸療法の意義に通ずるものであり、植物とのふれあいは、子どもたちにとってストレスの軽減や豊かな人格形成において価値があると思われる。 そのため、保育士養成において、植物についての知識と栽培技術の習得、また、それらをどう保育に活かし子どもたちの心を癒すことができるかを構築する保育能力の養成は、現在の保育現場で求められるものであろう。そして、園芸療法士の資格を持つ保育士の養成は現代の保育の源流であるフレーベルの教育思想実現のためにも意義あるものと考えられた。