2017 年 60 巻 p. 111-118
日本の地域公共交通は、人口減少社会の到来とともに旅客需要が減少傾向にある。本稿は、このような状況において、より質の高い、利用者の満足度が高い地域公共交通を確保する仕組みを構築するため、欧州規格とEUの事例 に基づく、日本における地域公共交通のパフォーマンス評価(サービス提供者の視点とサービス享受者の視点)の方法を検討する。その結果、EUと日本の観点や考え方の違いをアンケート結果で再確認すると共に、評価項目の取捨選択や測定の準備期間の必要性、2つの視点の比較方法等の課題を明らかにした。