主催: 西部造船会
共催: 関西造船協会, 日本造船学会
p. 1
本研究は高レイノルズ数を視野に入れた平板の摩擦抵抗値について再検討を行ったものである。CFDの発達により、実船周りの流場解明のための研究が進みつつあるが、最も基本的な摩擦抵抗の検証でさえ、Schoenherr等の実験式に頼らざるを得ない状況にある。これらの実験式も高レイノルズ数のデータを多くは取り込んでおらず、その精度には疑問が残る。さらに近年、従来信頼が置かれてきた模型船レベルのレイノルズ数(Rn=106程度)でのSchoenherrの摩擦抵抗係数が過大に見積もられているという指摘もある。本研究はこのような状況をふまえ、平板乱流境界層内の流速分布に関する最近の実験結果からの知見を取り入れ運動量方程式に基づいた厳密な数値計算を実施した。また計算結果について種々の実験式や実験結果との比較を行った。