抄録
実海域を航行する船舶に働く風圧力の低減方法を開発し、実船に適用した。既に橋梁の脚塔等に採用されている隅切り方法を船舶の居住区前面および船体ガンネル部分に適用しその効果を確認した。肥大船の居住区に適用した場合、風洞試験結果によると、居住区単体で約20%、船体全体で約10%の(正面)風圧力低減効果が確認された。また、自動車運搬船の船体に適用した例では、風洞試験による確認の結果、約20%の(側面)風圧力の低減効果が認められた。これらの技術を採用した場合の、風圧下における船速低下の低減効果および横流れ減少効果について推定、評価した。