船長船幅比(L/B)のみ異なる3種類の1m模型を用いて,速度域0.3<Fn<1.8で,斜航流体力に及ぼす航走姿勢の影響を調査した.まず,上下揺れ,縦揺れ,横揺れを自由にした斜航試験を行い,航走姿勢と抵抗,横力,回頭モーメントの計測を行った結果,特に横傾斜角が,斜航角,前進速度,L/Bに影響を受けて大きく変化すること,航走姿勢の変化は特に回頭モーメントに影響を与えることが明らかとなった.同実験で横揺れを直立状態に固定した斜航試験を行い,横傾斜角の回頭モーメントに及ぼす影響を調べたところ,斜航角が小さな場合は斜航流体力に及ぼす影響は小さく,斜航角の増加に伴い同影響が大きくなることが明らかとなった.