関東東山病害虫研究会報
Online ISSN : 1884-2879
Print ISSN : 1347-1899
ISSN-L : 1347-1899
病害の部
スイカ果実汚斑細菌病菌の罹病残渣における生残性
小木曽 秀紀藤永 真史
著者情報
ジャーナル フリー

2009 年 2009 巻 56 号 p. 47-49

詳細
抄録

果実汚斑細菌病 (BFB) の病原細菌Acidovorax avenae subsp. citrulli (Aac) は種子伝染することが知られるが,我が国の気象条件下における罹病残渣中での生残性は明らかでない。そこでAacの罹病残渣における生残性を検討した。Aacを接種して発病したスイカおよびトウガンの果皮および茎葉を,それぞれ無加温の温室内(乾燥条件)と隔離した温室外(湿潤条件)の地表下30cmに埋設した。2006年の秋季に埋設後,翌2007年の春まで経時的に残渣中のAacの検出を試みたところ,湿潤条件下の土壌に埋設した場合,埋設後約5ヶ月 (2007 年4月5日) 以降でいずれの試料からもAacは非検出となった。一方乾燥条件下では,4月25日までAacが検出されたが5月17日にはすべての試料で非検出となった。BFB罹病果実から採種したAac汚染種子を同様に2007年秋に土壌に埋設した場合,2008年6月以降は非検出となった。以上により,いずれの条件下でも春期には罹病残渣からAacは非検出となったことから,少なくとも長野県の気象条件下では,土中に存在したAac罹病残渣が翌年以降の一次伝染源となる可能性は極めて低いと考えられる。

著者関連情報
© 2009 関東東山病害虫研究会
前の記事 次の記事
feedback
Top