抄録
群馬県内のオクラ苗立枯れ症状発生圃場の菌種を調査したところ,17圃場中13圃場でPythium ultimum var. ultimum が分離され,本菌がオクラ苗立枯病の主要な病原菌であることが判明した。本菌汚染圃場において,5月播種の平坦部露地栽培条件下で,2週間おきに播種期を違えてオクラを播種したところ,地温が低い上旬に播種すると発病が多く,健全株が少なくなることが確認された。さらに,オクラ播種後に長繊維不織布(商品名:パオパオ90)を2週間程度べたがけ被覆した結果,無被覆に比べ地温が高くなり,発病が抑制され,健全株が多くなった。