関東東山病害虫研究会報
Online ISSN : 1884-2879
Print ISSN : 1347-1899
ISSN-L : 1347-1899
病害の部
促成キュウリの褐斑病およびカッピング症の発生を抑制する新たな温度管理法
大木 浩大泉 利勝川城 英夫牛尾 進吾
著者情報
ジャーナル フリー

2011 年 2011 巻 58 号 p. 39-41

詳細
抄録
促成キュウリにおける褐斑病およびカッピング症の発生に対する日中の温度管理法の影響を明らかにするため,10月に定植した‘ハイグリーン21’等を用いて試験を行った。7時~11時30分の換気温度を25℃,11時30分~13時30分を33℃とする新たな温度管理法は,7時~13時30分を30℃とする慣行法に比べ,施設内の日平均気温は同程度であったものの,日中の相対湿度はやや高くなった。それにもかかわらず,褐斑病,べと病およびうどんこ病の発生が抑制された。この温度管理法では,カルシウム欠乏症であるカッピング症の発生も減少した。収量については,薬剤散布を適宜行ったため,温度管理法による差はなかった。新たな温度管理法は,促成栽培キュウリの主な病害およびカッピング症の発生を抑制する実用的な方法であると考えられた。
著者関連情報
© 2011 関東東山病害虫研究会
前の記事 次の記事
feedback
Top