関東東山病害虫研究会報
Online ISSN : 1884-2879
Print ISSN : 1347-1899
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2011 巻 , 58 号
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特別講演
  • 植松 清次
    2011 巻 (2011) 58 号 p. 1-7
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    Many plant diseases in Japanese flower production have been spread through the global distribution of seeds, cuttings and plantlets, diversification of flower species usage, and inappropriate cultivation environments. Demands for the implementation of technologies developed for reducing the volume of agrochemical applications are increasing. This article reviewed individual techniques of IPM including biological control, resistant varieties and rootstocks, cultural control such as greenhouse environmental control, small-volume soil medium nutriculture, physical control such as hot water soil sterilization, steam sterilization and soil solarization, soil disinfestation using biological functions, and elimination of water-borne diseases in hydroponics. To promote specific technologies for reducing agrochemicals, we need to assemble them into IPM systems and to demonstrate these systems under commercial field conditions by matching them with local cultivation methods for flower production. In addition, for efficient disease control it is essential to expand the registrations of outstanding effective agrochemicals to many flowering crops. It is necessary for the establishment of these technologies and their manuals on disease-free seedling production to positively conduct collaborative research with experiment institutes, national or prefectural plant protection officers, agricultural extension instructors, growers and especially nursery companies. For promoting IPM in flower disease control, “local plant clinics”, the precise “general diagnosis of diseases” by local plant clinics, and “field charts (agro-medical field records)” will be attractive research fields in the future.
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報文
病害の部
  • 山城 都, 和氣 貴光, 森島 正二, 福田 充
    2011 巻 (2011) 58 号 p. 9-12
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    2010年5月に栃木県内のオオムギ圃場において,オオムギ黒節病が多発した。本病は種子伝染性病害であるため,種子消毒による防除効果を検討した。化学薬剤ではオキシテトラサイクリン・ストレプトマイシン水和剤 (防除価52) の防除効果が認められた。また,80℃5~6日間の乾熱処理と10~30分間の食酢処理の組合せ (防除価77~98) は,効果が高く,出芽率の低下も小さかった。
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  • 根津 修, 大木 健広, 小島 久代, 小田 俊介, 青木 恵美子, 吉岡 藤治, 柳澤 貴司, 石川 浩一, 笹谷 孝英
    2011 巻 (2011) 58 号 p. 13-17
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    コムギおよびオオムギに発生する4種菌媒介性ウイルス (WYMV, SBWMV, BaYMVおよびBaMMV) を特異的に検出するためのELISA法を開発した。まず,これら4種のウイルスに対する1次抗体 (IgG) の至適濃度および2次抗体 (酵素標識抗体) の至適希釈倍率を検討したところ,1次抗体としてのIgGの至適濃度は0.25-1.0μg/ml,1次抗体としての酵素標識抗体の至適希釈倍率は1,600-5,000倍であった。また,これらの条件での病葉内のウイルスの検出感度は,コムギではSBWMVは5,000倍まで,WYMVが1,000倍まで陽性反応を確認できた。また,オオムギではSBWMVが5,000倍まで,BaYMVが1,000倍まで,BaMMVが500倍まで陽性反応を確認でき,コムギとオオムギで共に高感度にこれらウイルスを検出することが可能であった。さらに,本法を用いて7種類のコムギ品種および8種類のオオムギ品種から各ウイルスの検出を試みた。その結果,それぞれの品種で特異的にウイルスを検出可能であり,混合感染の場合であってもそれぞれのウイルスを特異的に検出することが可能であった。
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  • 仲川 晃生, 越智 直, 加来 久敏
    2011 巻 (2011) 58 号 p. 19-22
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    殺菌土壌に播種後出芽したダイズの胚軸または根部に培養菌叢を置床し,湿らせた濾紙を敷いて湿室としたペトリ皿に保持後,生じた病斑部を切り出してF.A.A.で固定,脱水・パラプラスト誘導した。試料はミクロトームで連続切片として,染色後プレパラートを作成,光学顕微鏡で観察した。この結果,ダイズに置床した黒根腐病菌は,直ちに胚軸・根組織の表面から単菌糸または菌糸塊を形成して侵入する様子が観察された。特に根では根毛からの侵入も認められた。侵入した菌糸は,中心部に向かって細胞間隙に沿って進行するほか,細胞内を直に貫通して進行し,維管束部へ伸展した。侵入部位では表皮に沿い横方向にも伸展し,広く組織を侵害する様子が認められた。侵入後菌糸は肥厚し,4日目までに微小菌核が形成された。病原菌の病原力の大小と菌株の組織侵入の様相について見ると,病原力の強い菌株では侵入部位の組織は大きく崩壊していた。
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  • 青木 一美, 渡邊 健
    2011 巻 (2011) 58 号 p. 23-24
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    ジャガイモそうか病を対象に,化学合成農薬に頼らない耕種的防除法について検討した。緑肥作物としてヘアリーベッチを導入し,ジャガイモ3年1作体系で輪作を行うと,そうか病の発病が軽減された。また,施肥方法を慣行の配合肥料の全面全層施用から,過リン酸石灰,硫酸カリの全面全層施用,硫酸アンモニウムの作条施用に変更することで,そうか病の発病がさらに軽減された。
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  • 柴田 聡
    2011 巻 (2011) 58 号 p. 25-30
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    生産者が保有する選別済みのコンニャク種芋 (生子) において,種芋伝染による根腐病または根こぶ線虫病の発生を確認した。そこで,根腐病等の種芋伝染性病害の防除対策として,温湯浸漬処理の導入を検討した。根腐病菌は50℃・7分以上,乾腐病菌は53℃・40分以上,腐敗病菌は50℃・15分以上の温湯浸漬処理で失活した。一方,温湯浸漬処理によるコンニャク種芋 (生子) の障害として,萌芽阻害,初期生育の遅れおよび副芽の異常生育が確認された。コンニャクの生育に影響が少ない処理条件として,5月上旬の50℃・20,30,40分間温湯浸漬処理,53℃・10,20分間温湯浸漬処理を選択した。この条件は根腐病菌,腐敗病菌およびネコブセンチュウを失活させる条件とも合致し,温湯消毒法をコンニャク種芋 (生子) に応用できる可能性があると考えられた。
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  • 仲川 晃生, 清水 繁夫
    2011 巻 (2011) 58 号 p. 31-34
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    2009年春作~2010年春作にかけて,亜リン酸肥料 (ホスプラス: 大塚化学製,アリンサンデス2号: 日本医薬品開発研究所製) のトマト疫病に対する防除効果について試験した。トマトは品種 「桃太郎」 を使い,春秋2回露地条件下で試験した。2009年春・秋作では液体肥料を使い,500倍または1,000倍に希釈した各液肥を,肩掛け式電動小型噴霧器により疫病の初発前から1週間毎に合計4回散布 (200L/10a) し,最終散布7日後に効果を判定した。この結果,対照のマンゼブ・メタラキシル剤より防除効果は劣るものの,亜リン酸液肥散布区では41.1~76.5に及ぶ防除価を示し,効果が認められた。次いで,省力防除を目的に粉末にした肥料 (アリンサンデス2号の10%または20%含有肥料,日本医薬品開発研究所試作) を使い,苗処理による本病防除効果を調べた。粉末肥料を5gまたは10gの割合でトマト苗移植時の植穴に処理した場合, 防除効果は認められなかった。しかし,育苗時に1gまたは2gの粉末肥料を小型 (9号) ポットの園芸培土と混和して育成した苗を圃場へ移植した場合は,処理量等により効果は異なるものの,防除価で15.1~56.7の効果を示し,一定の効果が認められ有効であると考えられた。
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  • 三木 静恵, 漆原 寿彦, 柴田 聡
    2011 巻 (2011) 58 号 p. 35-37
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    群馬県内で主に用いられている抵抗性台木6品種について,ナス半身萎凋病に対する抵抗性差異を,本病微小菌核を接種した園芸培土に苗を定植する方法と,本病汚染土を用いて苗を定植する方法の2種類の方法で試験した。その結果,いずれの試験も‘トナシム’,‘トルバム・ビガー’,‘トレロ’は‘赤ナス’より発病が低く,抵抗性程度が高かった。一方,‘耐病VF’,‘ミート’,‘カレヘン’は‘赤ナス’と同程度かやや低い発病であり,抵抗性程度が低かった。
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  • 大木 浩, 大泉 利勝, 川城 英夫, 牛尾 進吾
    2011 巻 (2011) 58 号 p. 39-41
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    促成キュウリにおける褐斑病およびカッピング症の発生に対する日中の温度管理法の影響を明らかにするため,10月に定植した‘ハイグリーン21’等を用いて試験を行った。7時~11時30分の換気温度を25℃,11時30分~13時30分を33℃とする新たな温度管理法は,7時~13時30分を30℃とする慣行法に比べ,施設内の日平均気温は同程度であったものの,日中の相対湿度はやや高くなった。それにもかかわらず,褐斑病,べと病およびうどんこ病の発生が抑制された。この温度管理法では,カルシウム欠乏症であるカッピング症の発生も減少した。収量については,薬剤散布を適宜行ったため,温度管理法による差はなかった。新たな温度管理法は,促成栽培キュウリの主な病害およびカッピング症の発生を抑制する実用的な方法であると考えられた。
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  • 森島 正二, 福田 充, 和氣 貴光, 中山 喜一
    2011 巻 (2011) 58 号 p. 43-45
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    2種のポット資材を用いたポット移植によるイチゴ萎黄病の発病軽減効果を検討した。ポット資材で育苗したイチゴ苗をポット資材ごとイチゴ萎黄病菌の汚染土壌に定植し,発病状況を経時的に調査した。その結果,定植約1か月後の発病度は,ポット移植区では対照区に比べて低かった。このことは,ポット移植によりイチゴの根と本菌との接触が一定期間回避されたためと考えられた。以上より,ポット移植による本病の発病軽減効果があると判断された。
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  • 森島 正二, 福田 充, 和氣 貴光, 中山 喜一, 石川 成寿
    2011 巻 (2011) 58 号 p. 47-49
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    微生物資材と紙ポット移植の組み合わせによるイチゴ萎黄病の発病軽減効果を検討した。紙ポットと微生物資材を併用処理したイチゴ苗を汚染土壌に定植し,発病状況を経時的に調査した。その結果,定植約1か月後の紙ポット移植区,紙ポット移植と微生物資材の併用処理区の発病度は対照区に比べて低かった。さらに,紙ポット移植と微生物資材の併用処理により,定植42日後まで発病軽減が認められ,微生物資材との併用が有効であると考えられた。
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  • 大谷 徹, 田中 千華, 鈴木 健, 植松 清次, 角野 晶大, 成松 靖, 田中 穣
    2011 巻 (2011) 58 号 p. 51-54
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    千葉県ではバクテリア様微生物の1種,‘Candidatus Phlomobacter fragariae’によるイチゴ葉縁退緑病が2003年より継続して発生している。本病が果実生産に及ぼす影響を明らかにするため,発病親株から増殖した苗 (品種‘章姫’) を定植し,収量と果実品質を調査した。その結果,発病株の収穫果実数および総果実重量はそれぞれ健全株の55.4%および19.7%に減少した。また,平均1果重は4.1g,果実の平均可溶性固形物含量 (Brix) は3.2と,健全株 (15.7gおよび8.5) と比べ著しく低下した。また,現地生産圃場における他品種 (‘とちおとめ’,‘女峰’) の発病株においても同様の果実品質の低下が認められた。以上のことから,発病株では収量が大幅に低下するほか,果実の可溶性固形物含量が減少し,商品価値が著しく低くなることが明らかになった。
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  • 渡邊 健, 青木 一美, 町田 暢久, 増村 弘明, 神庭 和哉
    2011 巻 (2011) 58 号 p. 55-59
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    ベニバナインゲンの栽培上,問題となっているピシウム病害 (茎根腐病,綿腐病) を対象に,農家が容易に取り組める環境保全型総合防除体系の開発を目的に試験を行った。輪作作物としてやまのいもあるいはヘアリーベッチを栽培した跡地で,地温抑制マルチ利用,高畦・紙ポット移植を基本とし,防除体系①には亜りん酸肥料の株元施用を,防除体系②には微生物土壌改良資材の畦内土壌混和等の処理を組み合わせた。茎根腐病の試験圃場 (対照区発病度53.9: 多発生) では,やまのいも輪作跡地の防除体系①②区は,ともに無発病で高い防除効果が認められた。綿腐病試験圃場では,やまのいも輪作した圃場A (対照区発病度98.1: 甚発生) の防除体系①区の防除価は70.6,防除体系②区の防除価は76.5,ヘアリーベッチ輪作した圃場B (対照区発病度97.8: 甚発生) では,防除体系①区の防除価は53.3,防除体系②区の防除価は59.9とそれぞれ甚発生条件下でも実用的な防除効果が得られた。
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  • 小野 剛, 鍵和田 聡, 星 秀男, 堀江 博道
    2011 巻 (2011) 58 号 p. 61-62
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    Damping-off of wild turmeric (Curcuma aromatica Salisb.) occurred in Tokyo in 2009. A pathogen isolated from the diseased plants was identified as Pythium myriotylum based on cultural characteristics as well as molecular analyses of the ITS region. An inoculation test confirmed that the fungus was the causal agent of the disease. This is the first report of the disease in Japan.
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  • 金子 洋平, 牛尾 進吾
    2011 巻 (2011) 58 号 p. 63-66
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    千葉県のナシ栽培において,開花期および幼果期は黒星病および心腐れ症の重要防除時期である。この時期に基幹剤として3回使用されているジラム・チウラムが製造中止となったため,ジラム・チウラムの代替剤を探索し,この時期における防除体系を検討した。黒星病に対する防除効果は,イミノクタジンアルベシル酸塩,ピリペンカルブで高く,チウラムはやや高く,ベノミル,バチルスズブチリスは劣った。心腐れ症に対する防除効果は,ピリペンカルブ,ジチアノンでは高く,ベノミルはやや高く,チウラムは年次間差があったものの認められ,バチルスズブチリスは認められなかった。マンゼブ,キャプタンは両病害に防除効果があったものの,「幸水」,「長十郎」の展開葉において薬害が認められた。防除効果,薬害等を勘案して,千葉県のナシ防除指針にはジラム・チウラムの代替剤としてチウラムを採用し,心腐れ症の防除効果の補完のためにベノミルを追加することとした。
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  • 小野 剛, 星 秀男, 堀江 博道
    2011 巻 (2011) 58 号 p. 67-68
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    Leaf blight of sultan snapweed (Impatiens walleriana Hook. f.) occurred in Tokyo in 2009. A pathogen isolated from the diseased plants was identified as Rhizoctonia solani AG-1 IB based on morphological characteristics and anastomosis group. An inoculation test confirmed that the fungus was the causal agent of the disease. This is the first report of the disease in Japan.
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  • 竹内 純, 小野 剛, 佐野 真知子, 鍵和田 聡, 金川 利夫, 西尾 健, 堀江 博道
    2011 巻 (2011) 58 号 p. 69-72
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    Anthracnose of swiss cheese plant Monstera deliciosa Liebm. and Phoma rot of leather leaf fern Rumohra adiantiformis (G. Forst. F) Ching occurred on Hachijo Island of Tokyo Metropolis in 2010. The causal fungi isolated from the diseased plants were identified as Colletotrichum gloeosporioides (Penzig) Penzig & Saccardo on swiss cheese plant and Phoma sp. on leather leaf fern. Inoculation tests showed that these fungi were the causal agents of the diseases. This is the first report of these diseases in Japan.
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虫害の部
  • 大林 隆司, 川端 彰悟, 小谷野 伸二, 根岸 寛光
    2011 巻 (2011) 58 号 p. 73-75
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    Races of 7 local populations of the soybean cyst nematode, Heterodera glycines on green soybeans crop in Tokyo, Japan were studied under the scheme given by Golden et al. (1970). Six populations were designated as race 3, and one population was designated as race 1.
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  • 大林 隆司, 吉村 聡志, 小島 彰, 小谷野 伸二
    2011 巻 (2011) 58 号 p. 77-79
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    東京都足立区内のダイズシストセンチュウ発生ビニルハウスにおいて,深土の温度上昇効果を期待して蒸気消毒後に散水する散水蒸気消毒法を実施し,処理区に無処理区よりも有意に少ない土壌中の線虫卵数と莢数ならびに莢重の有意な増加を認めた。幅2.7m×奥行28m (約76m2) の試験区の消毒に2日を要し,人件費を含めた消毒作業コストは29万円であった。
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  • 鈴木 誠, 曾我部 光現
    2011 巻 (2011) 58 号 p. 81-83
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    2007年10月に神奈川県相模原市において,ホウレンソウ葉を食害する昆虫の被害が目立ち,農林水産省横浜植物防疫所に同定依頼したところハコベハナバエと同定された。神奈川県における被害状況等を把握するため,相模原市緑区と平塚市上吉沢の圃場に播種日が異なるホウレンソウを栽培し,被害株率や寄生葉率の推移などを調査した。相模原市では年内どりのホウレンソウで被害が高くなり,1月どりでは低い被害株率で推移した。平塚市では,11月どりのホウレンソウで被害が高くなり,12~1月どりでは年末から,2~3月どりでは年明け後生育とともに被害が増加し,4月どりではべたがけ除去後被害が増大する傾向にあった。また,被害葉数は早まき区ほど多くなる傾向にあった。さらに,幼虫の寄生と成虫の発生は,11月上旬から5月上旬までほとんどの調査時に確認された。以上のことから,ハコベハナバエの被害は神奈川県における栽培適期である10月~5月まで長期に渡り被害を及ぼし,この期間には幼虫,成虫及び蛹の形態で生存することが明らかとなった。
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  • 桑原 克也, 高橋 まさみ, 大堀 智也, 三木 静恵
    2011 巻 (2011) 58 号 p. 85-89
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    群馬県では,施設キュウリのネコブセンチュウの防除対策として,フスマを用いた土壌還元消毒 (以下フスマ還元) が普及しているが,十分な防除効果が得られない事例があった。そこで,低濃度エタノールを用いた土壌還元消毒 (以下エタノール還元) およびフスマ還元による下層土のネコブセンチュウに対する防除効果について,2009年と2010年の圃場試験により検討した。2010年試験でのフスマ還元後の土壌では,深さ20cmまでしかジピリジル反応を示さなかったのに対し,エタノール還元処理後では深さ50cmの土壌までジピリジル反応を示し,下層土まで還元状態が維持されていることが確認できた。2009年試験でのフスマ還元後の表層ではネコブセンチュウ第2期幼虫は検出されなかったが,深さ20cm以降の土壌層で検出され,栽培終了時にネコブセンチュウ密度が著しく増加した。一方,エタノール還元処理後では2か年とも深さ50cmまでの土壌層からは検出されず,栽培終了時でのネコブセンチュウ密度の増加はわずかであった。2か年の試験ともエタノール還元の防除価は,フスマ還元の防除価より高かった。よって,低濃度エタノールを用いた土壌還元消毒法では,下層土壌まで還元状態を維持しており,下層土のネコブセンチュウに対して安定的な防除効果があると考えられた。
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  • 小澤 朗人
    2011 巻 (2011) 58 号 p. 91-93
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    Percentages of parasitism and species composition of the parasitoids on the larvae of the smaller tea tortrix, Adoxophyes honmai Yasuda, and the oriental tea tortrix, Homona magnanima Diakonoff (Lepidoptera: Tortricidae), in commercial tea fields treated with the mating disruptant (tortorilure) were investigated in Shizuoka Prefecture from 2007 to 2008. The parasitoids species emerged from larvae of A. honmai were Ascogaster reticulata Watanabe, Apanteles adoxophyesi Minamikawa, Campoplex homonae (Sonan) and Temelucha sp. Among the parasitoides A. reticulate was the primary dominant species, and a predaceous gall midge, Lestodiplosis sp. was also found on the fourth generation of hosts. Percentages of parasitism of the parasitoid complex changed from about 30 to 80% and the percentages in fields treated with the mating disruptant showed a higher trend than an insecticide applied field. A few species of parasitoids emerged from the larvae of H. magnanima, the dominant species of them was C. homonae. Percentages of parasitism of these were kept less than about 5% in all of the fields.
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  • 髙橋 真秀, 矢内 雅楽子, 渡邊 学, 河名 利幸
    2011 巻 (2011) 58 号 p. 95-97
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    Seasonal capture in pheromone traps of summer fruit tortrix moth, Adoxophyes orana fasciata Walsingham was investigated in Japanese pear orchards treated with mating disruptor in Chiba. A. orana population showed two peaks at late May and middle July in 2010, despite the existence of mating disruptor. In order to elucidate the cause of A. orana outbreak, the mating disruptor susceptibility of A. orana was examined. The mating rate in mating disruptor untreated plots ranged from 10.3 to 34.5%, while those in the pheromone treated plots were 0%. This result suggested that A. orana population in Chiba is not resistant to pheromone-based mating disruptor.
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農薬の部
研究発表会講演要旨
新たに発生が確認された病害虫
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