抄録
キャベツバーティシリウム萎凋病菌Verticillium longisporumの微小菌核密度と発病株率の関係を,本病害に対する抵抗性の強さが異なるキャベツ3品種 (YR新風,輝吉,YR藍宝) を用いて検討した。各品種の発病株率と微小菌核密度から回帰直線が得られた。すべての品種において,2007年の方が2006年と比較して,微小菌核密度の増加に伴う発病株率の回帰直線の傾きが大きかった。一方で,2007年の検討においてはYR新風の回帰直線の傾きは,他の2品種と比較して,有意に高い値であった。これらのことから,微小菌核密度の増加に伴う発病株率の増加の仕方は年次や品種によって異なると考えられた。