関東東山病害虫研究会報
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病害の部
ネギ黒腐菌核病菌の生存菌核定量方法
伊代住 浩幸鈴木 幹彦影山 智津子
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2013 年 2013 巻 60 号 p. 55-57

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抄録
タマネギ黒腐菌核病 (White rot) を対象に欧米で利用されているWet Sieving Assayを基に,静岡県で発生するネギ黒腐菌核病菌の生存菌核定量方法を作成した.その手順として,現地圃場で採集した菌核サイズから,篩の目合を0.18㎜とし,1) 500g程度の土壌から100gの量り取り,2) ハンドスプレーを用いた節水型Wet Sieving,3) 篩上の残留物の0.25%次亜塩素酸ナトリウムによる表面殺菌と漂白,4) 水中での撹拌後に菌核を含む低比重物を篩上に回収することによる砂粒との分別,5) 実体顕微鏡下での菌核拾い上げ,6) 菌核の割り入れによる発芽促進,7) 抗生物質含有ポテト-デキストロース寒天平板培地上での培養性状による菌核の生死判定・同定,からなる方法とした.人工汚染土を用いた検証では,100菌核を混入した場合,回収率95%程度,回収にかかった時間は1サンプルあたり25分程度 (篩分け10分+拾い上げ15分) で,その後の10~15℃・14日間の培養により,特徴的な菌核形成が認められた.本法はネギ黒腐菌核病の各種防除方法の開発において,従来の生物検定を補完し,より迅速な評価を可能にすると考えられた.
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© 2013 関東東山病害虫研究会
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