関東東山病害虫研究会報
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虫害の部
コマツナにおける主要な害虫の密度と被害程度の関係
長坂 幸吉
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2017 年 2017 巻 64 号 p. 104-108

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抄録

コマツナ栽培での害虫防除手段を検討する基礎資料として,主要害虫11種についてプランター栽培の幼植物上に複数の密度で接種し,収穫時における食害程度を調査した。品質レベルを市場レベル,可販レベル,可食レベル,廃棄レベルに分けて集計し,害虫密度と品質を損なう割合との関係についてロジスティック回帰により分析した。 その結果,例えば,食害がほとんど無い品質レベル(市場レベル)の場合,70%の株数確保に許容できる害虫密度(頭/株)は,ダイコンサルハムシ成虫で0.05,同幼虫0.30,キスジノミハムシ成虫0.11,ヤサイゾウムシ幼虫0.15,カブラハバチ幼虫0.08,セグロカブラハバチ幼虫0.08,モンシロチョウ幼虫0.04,コナガ幼虫0.22,ハスモンヨトウ幼虫0.05,ヨトウガ幼虫0.05,ナガメ成虫0.06,ナモグリバエ幼虫0.71と推定された。

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© 2017 関東東山病害虫研究会
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