2018 年 2018 巻 65 号 p. 26-28
トマトかいよう病は管理作業等による二次伝染でほ場内に蔓延すると考えられる。本病原菌汚染ハサミを用いた連続切り付け処理により伝染能力を検証したところ,連続して切断作業をする場合,50回以上の作業の間,本病菌を伝搬させる可能性が示唆された。すなわち,ほ場においては汚染ハサミ1本で50株以上に本病が伝搬される可能性がある。そこで,地上部からの二次伝染防止対策として,各種消毒資材を用いたハサミ消毒による防除効果を検討した。その結果,熱ハサミで最も防除効果が高く,次いで,70%エタノール,塩素系殺菌剤であるケミクロン®Gで防除効果が認められた。ベンチアゾール系殺菌剤であるイチバン,食酢,重曹では防除効果は認められなかった。