関東東山病害虫研究会報
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2018 巻, 65 号
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特別講演
  • 水久保 隆之
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 1-13
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    演者が在籍した農研センターには抵抗性育種支援,輪作体系,対抗植物の探索・利用,熱水土壌消毒,寄生性糸状菌,捕獲性糸状菌,絶対寄生菌のパスツーリア菌等微生物資材にかかる技術開発研究の歴史があった。この組織の経験を継承して演者らが取り組んだIPM技術開発研究を紹介した。これらは,アーバスキュラー菌根菌,メチオニン,発酵羽毛分解物,非病原性フザリウム菌,弱毒ウイルスなどの新素材をメニューとし,農水省のIPMプロジェクト,生物機能プロジェクト,高度化事業,実用事業(それぞれ略称)等を通じて実施された。また,演者が都道府県と農林水産省の協力を得て1999年および2012年に実施した全国規模の線虫防除技術の動向調査結果から,トマト,メロン,イチゴ,キクの生産現場が過去33年間に経験した線虫防除の個別技術の盛衰を化学的,耕種的,生物的,物理的防除技術にわたり概観した。

イネ・ムギの病害
  • 齊藤 良佳
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 14-15
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    イネいもち病菌のQoI剤耐性菌(以下,耐性菌)は,近年,西日本や東北地方で発生が拡大している。栃木県では,2016年に行った耐性菌発生状況調査において,35検体中1検体(26ほ場中1ほ場)で耐性菌が初めて検出された。2017年に地点を増やして調査を行った結果,154検体中11検体(86ほ場中5ほ場)で耐性菌が検出された。 2017年までの栃木県の耐性菌の発生は一部地域に限定され,全県の分離率としては低かった。しかし,育苗箱処理剤を今後も連用した場合には発生拡大する可能性が高いと考えられたことから,栃木県のQoI剤の使用にあたっては,QoI剤を含む育苗箱処理剤の使用を中止し,本田防除では使用を最大年1回にすることとした。

  • 舟久保 太一, Noor Febryani, 石田 久美子, 村上 芳照, 瀧川 雄一
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 16-18
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    2014年7月,山梨県南巨摩郡南部町の水田でイネの葉が枯れる症状が発生した。地際部は褐変腐敗し,悪臭があった。症状,分離菌の同定,イネに対する病原性の確認によりイネ株腐病と診断した。分離菌はスイートコーンに対しても強い病原性を示した。国内における本病の発生は1984年の報告以来である。

  • 芦澤 武人, 津田 幹雄, 江口 浩喜
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 19-21
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    Rice false smut caused by Villosiclava virens is a serious rice disease in Japan. To develop new method to control this disease, converter slag was tested to mix into paddy soil and additional application of simeconazole in 2015-2017. Converter slag was apparently suppressed the disease and additional simeconazole applications before heading enhanced the disease suppression. The result indicates that mixing of converter slag in paddy soil has some effects to soil-contained chlamydospores of this pathogen, and is a novel method to control this disease.

  • 駒場 麻有佳, 山城 都, 髙橋 怜子, 山﨑 周一郎, 福田 充
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 22-25
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    オオムギ斑葉病菌検出LAMP法用プライマーを設計した。本プライマーを使用したLAMP反応では,栃木県 内から採取されたオオムギ斑葉病菌株からの抽出DNAを鋳型とした場合,供試したすべての菌株で特異的な蛍 光反応(陽性)が認められた。オオムギ斑葉病以外の主要なオオムギ種子伝染性病原菌からの抽出DNAを鋳型 とした場合,反応はすべて陰性であった。また,検出感度は既知の PCR 法と比較して10倍劣った。効率的な検 定手法確立のためバルク法によるDNA抽出の検討を行ったところ,保菌種子率5%の100粒バルクに対し,5 ml の殺菌蒸留水,5%ポリビニルポリピロリドンの添加によりDNA抽出を行うことで,安定した検出が可能であった。

畑作物・野菜の病害
  • 髙橋 怜子, 福田 充, 山﨑 周一郎, 駒場 麻有佳
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 26-28
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    トマトかいよう病は管理作業等による二次伝染でほ場内に蔓延すると考えられる。本病原菌汚染ハサミを用いた連続切り付け処理により伝染能力を検証したところ,連続して切断作業をする場合,50回以上の作業の間,本病菌を伝搬させる可能性が示唆された。すなわち,ほ場においては汚染ハサミ1本で50株以上に本病が伝搬される可能性がある。そこで,地上部からの二次伝染防止対策として,各種消毒資材を用いたハサミ消毒による防除効果を検討した。その結果,熱ハサミで最も防除効果が高く,次いで,70%エタノール,塩素系殺菌剤であるケミクロン®Gで防除効果が認められた。ベンチアゾール系殺菌剤であるイチバン,食酢,重曹では防除効果は認められなかった。

  • 井上 康宏, 中保 一浩
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 29-31
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    We investigated whether tomato plants developing with bacterial wilt causes Ralstonia solanacearum contamination of soil and whether resistant rootstock restrains the transfer of the pathogen to soil in the field. In a susceptible rootstock, migration of the pathogen with a bacterial population close to the detection upper limit was confirmed in all plots in the upper layers of soil, and the migration was detected in 2/3 of plots even in deep soil layers. There was no significant difference in the results of a moderately resistant rootstock from those of a susceptible one. In a resistant rootstock, the migration of the pathogen was detected from only a few plots, and the bacterial population was lower by two orders of magnitude compared with those of a susceptible rootstock. However, it was confirmed that the pathogen transferred to the deep layers of soil even from a resistant rootstock.

  • 中村 悌一, 井狩 徹, 田中 美順, 山内 恒治, 阿部 文明
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 32-34
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    イチゴ品種「きらぴ香」および「紅ほっぺ」の苗における微酸性次亜塩素酸水の炭疽病に対する発病低減効果を検討した。炭疽病菌を間接接種した各品種の苗に微酸性次亜塩素酸水(有効塩素濃度約15 ppm および40 ppm)を育苗時に頭上灌水した結果,灌水開始30日後で,微酸性次亜塩素酸水15 ppm区ではやや効果が劣るが40 ppm区では対照区に対して顕著に炭疽病の発生を低減する効果が認められた。さらに,微酸性次亜塩素酸水灌水株の葉柄長,葉面積は対照区のものと有意差がなく,次亜塩素酸水の生育に対する影響は認められなかった。

  • 久保 周子, 鐘ヶ江 良彦, 植松 清次, 河名 利幸
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 35-38
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    For detection of melon necrotic spot virus (MNSV) from infected soils, enzyme-linked immunosorbent assay (DAS-ELISA) has been applied to root samples of melon seedlings, pot-cultivated in the soil for three weeks in a growth chamber at 25°C in 16-h light / 8-h dark conditions. In order to increase the detection accuracy, it was shown that the incubation of sample seedlings should be carried out at 18°C or 20°C. Moreover, MNSV was detected by DAS-ELISA from all samples incubated for two weeks at changing temperature conditions (25°C or 30°C in light and 15°C in dark) showing that the test period was shortened by one week compared to plants incubated at a constant temperature condition (25°C in light and dark).

  • 中田 菜々子, 横山 とも子, 中村 耕士
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 39-43
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    千葉県のニンジン産地では,近年しみ症が多発し問題となっている。しみ症を呈した部位からは,Pythium属菌やFusarium属菌等複数種の菌が分離された。そこで病原菌の発生実態を簡易に推定するため,しみ症の原因菌として報告のある菌のうち,本県産地で検出頻度が高いFusarium solaniF. oxysporumPythium sulcatumを1回のPCRで検出可能なマルチプレックスPCRを開発した。本マルチプレックスPCRを用いてしみ症を呈したニンジンから菌の検出を試みたところ,培地で分離し観察した結果と概ね一致した。

  • 中村 耕士, 大井田 寛, 鈴木 健司, 横山 とも子, 中田 菜々子, 髙橋 真秀
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 44-46
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    千葉県の秋冬どりニンジン産地では,ニンジンしみ腐病が主な原因であるしみ症が問題となっており,生産現場ではその発生が少ない品種を選択する必要がある。しかし,近年その品種間差異を調べた事例はない。そこで,2016年と2017年に千葉県農林総合研究センター内のしみ腐病が優占する圃場で10品種を供試し,しみ症発生の品種間差異を調査した。その結果,いずれの品種でも発生が認められ,その中でも2か年ともに「ベーター441」で最も発生が少なく,「ひとみ五寸」で多い傾向であった。しみ症部位の半数からしみ腐病菌が分離され,これらの品種間差異は,主にしみ腐病に対する感受性の違いによるものと考えられた。

果樹の病害
  • 二村 友彬, 西村 武祥, 廣岡 裕吏, 折原 紀子
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 47-52
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    Fruit reddish tear stain of Citrus flaviculpus ‘Syonan Gold’ has currently become the major disorder in Kanagawa, Japan. From the symptom, a Colletotrichum sp. was constantly isolated. Our pathogenicity test showed that this fungus produced the original symptom, and we thus determined as the causal agent of the disease. On the basis of morphological characteristics and molecular analyses of the actin, calmodulin, chitin synthase, glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase, rDNA-ITS and β-tubulin regions, the pathogen was identified as Colletotrichum gloeosporioides sensu stricto.

  • 金子 洋平, 福田 寛
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 53-56
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    ナシ鱗片脱落後に中心花の花梗部に黒星病が発病している事例がみられる場合がある。これは,外側から8~9枚目の内側鱗片が黒星病菌に感染した場合,鱗片内から花梗組織に分生子を介して感染し,かつ本菌が芽基部組織まで到達する前に罹病鱗片が脱落することで起こるのではないかと推論されている。そこで,この推論を考察するため,花梗組織に本菌を感染させるための鱗片への接種方法を検討した。その結果,内側鱗片に本菌の分生子懸濁液を塗布することで,翌春に花梗部を発病させることができた。

  • 金子 洋平, 福田 寛
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 57-60
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    ナシ芽基部での発病を防ぐ目的での催芽期,発芽期の黒星病防除について,千葉県における散布暦,薬剤の登録内容や耐性菌対策等を勘案し,キャプタン水和剤の使用を前提とした薬剤散布について検討した。キャプタン水和剤の防除効果や展着剤加用の効果,薬害の有無を明らかにするため,2017および2018年の2カ年に自然感染下のナシ成木および黒星病菌分生子を塗布接種した鉢苗を用いて単用薬剤による防除効果とキャプタン水和剤に展着剤等を加用した防除効果について試験を実施し,防除効果を検証した。その結果,自然感染下の成木の試験でキャプタン水和剤はチウラム水和剤と同等の防除効果がみられた。また,キャプタン水和剤は数種の展着剤を加用することで,ジチアノン水和剤と同等あるいはそれに勝る効果が得られた。一方,マシン油乳剤を加用しても黒星病に対する防除効果は変わらなかった。なお、いずれの試験においても薬害は認められなかった。塗布接種した鉢苗を用いた腋花芽の発病抑制試験では罹病芽基部率が非常に高く,薬剤防除効果が判然としなかったが,キャプタン水和剤にまくぴかを混用した場合に防除効果が高い傾向が確認された。

特用作物の病害
  • 佐藤 豊三, 五十嵐 元子, 菱田 敦之, 川原 信夫, 一木(植原) 珠樹
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 61-64
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    Stem base rot, wilt and blight were found on seedlings or growing plants of Glycyrrhiza uralensis cultivated for experiments in Hokkaido since 2013. Stolon pieces for propagation of the plant rotted from vascular bundles and then bore white molds on both their ends in 2017. Similar fungi were often isolated from the damaged stem base and stolon pieces. The symptoms were reproduced by inoculations with representative isolates from stem and stolon to stem bases of healthy seedlings, and similar fungi were re-isolated from the diseased seedlings. Both isolates formed colonies with white aerial mycelia and yellowish brown to brown reverse side on PDA. Their microconidiophores were straight or slightly curved, smooth, hyaline, septate, sometime blanched, elongated obclubate to cylindrical, with monophialides on the apices, 70.5 - 133.9 (- 160.1) × 2.9 - 5.5 (- 6.9) μm in size. Microconidia were hyaline, 1 or 2-celled, smooth ellipsoid to boat-shaped, 6.0 - 15.9 (- 18.9) × 2.3 - 4.9 (- 5.5) μm in size. Macroconidia were mostly 3-septate, hyaline, smooth, falcate, 25.3 - 40.9 × (3.4 -) 4.2 - 4.9 (- 5.8) μm in size. Chlamydospores were hyaline, thick walled, 1 or 2-celled, sub- spherical to ellipsoid, smooth or verrucose, 7.0 - 11.3 (- 13.3) × 5.8 - 10.4 μm in size. Both isolates were identified as members of the Fusarium solani species complex based on the morphology and rDNA-ITS sequences. We propose the name, Base and stolon rot‘ ( kabugare byo’in Japanese), for this disease new to Japan.

イネ・ムギの虫害
  • 石崎 摩美, 石島 力, 三浦 重典
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 65-69
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    水稲の晩植栽培ではイチモンジセセリ幼虫の発生が増加することがあり,特に有機水稲など化学合成農薬を使用しない栽培体系では本種による葉の食害が問題となり得る。そこで,微生物農薬であるBT水和剤について散布適期の検討を行った。6月上旬移植の試験圃場において,幼虫齢期が異なる時期にBT水和剤を散布した結果,いずれの時期であっても散布後は幼虫がほとんど見られなくなった。次に,本種が甚発生した6月中旬移植の現地圃場で2000倍希釈のBT水和剤を散布したところ,主に中齢~老齢幼虫が発生している時期であっても散布7日後には幼虫密度は散布前の2.7%に減少した。さらに室内試験において,幼虫齢期3段階(3齢,4齢,5齢)を対象に,2段階(2000倍,4000倍)の希釈倍率のBT水和剤に浸漬したイネ葉を用いた摂食試験を行った結果, いずれの齢期の幼虫も接種後72時間以内に全て死亡し,高い殺虫効果が認められた。これらの結果から,BT水和剤は若齢幼虫と同様に中老齢幼虫に対する効果もあることが示唆され,防除時期を若齢発生時期よりも遅い時期まで広げられる可能性が示唆された。

畑作物・野菜の虫害
  • 櫻井 民人, 千秋 祐也, 大矢 武志, 安部 洋
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 70-73
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    神奈川県で2015年に採集されたミカンキイロアザミウマ個体群および茨城県で2017年に採集された同個体群のトマトへの寄生性,ならびにトマト黄化えそウイルス(TSWV)およびキク茎えそウイルス(CSNV)の媒介効率について,累代飼育系統(宮城個体群,1998年採集)と比較した。ケージ内に設置されたトマト苗に株あたり20頭(雌雄同数)のミカンキイロアザミウマを放飼し,3日後の成虫数と7日後の幼虫数および食害痕数を調べたところ,近年採集した個体群は累代飼育系統に比べていずれも有意に多かった。一方,ペチュニアリーフディスク試験によって調べたこれら3個体群のTSWVおよびCSNVの媒介効率は,いずれも50%程度の高い値を示し,個体群間および雌雄間の違いは観察されなかった。以上のことは,これら関東地域のトマト生産現場において,本種の食害およびウイルス感染被害が今後拡大する可能性があることを示唆している。

  • 日本 典秀, 長坂 幸吉, 植原 健人, 中保 一浩
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 74-77
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    The zoophytophagous insect Nesidiocoris tenuis was released on the garden verbena variant Verbena × hybrida ‘Sunmaref TP-V’ as a banker plant. Verbena plants were planted into the ridges formed by soil-cultured tomato plants in a greenhouse, and the number of N. tenuis present on tomato plants were monitored in 2016 and 2017. Insect numbers were much higher on tomato plants near verbena plants, and also showed an increasing trend over time. These results suggest that verbena plants should be planted densely among tomato plants in order to promote the rapid distribution of N. tenuis throughout the greenhouse.

  • 大矢 武志, 島田 涼子
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 78-82
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    ウイルス病害,およびそれらを媒介する微小害虫の防除が最も困難なトマト抑制作型において,タバココナジラミ類およびアザミウマ類に対する忌避剤,0.6 mm目合い新型赤色防虫ネットならびに天敵製剤のタバコカスミカメ製剤を用いた新総合防除体系の防除効果について検討した。その結果,新総合防除体系区ではコナジラミ類の密度が大幅に増加したことから新型赤色防虫ネットだけではコナジラミ類の侵入ならびにトマト黄化葉巻病の発生を抑制することは困難であった。一方,アセチル化グリセリドを定期的に散布した2017年の試験では,コナジラミ類の密度が高かったにもかかわらずトマト黄化葉巻病の発生は少なく推移し,忌避剤によってウイルス媒介が抑制されたと考えられた。タバコカスミカメ製剤の効果はタバコカスミカメの増殖が認められず判然としなかった。また,新型赤色防虫ネットおよび0.4 mm目合いの防虫ネットともにアザミウマ類の発生はなかった。これらのことから,新型赤色防虫ネットとタバココナジラミに対する忌避剤の組み合わせにより,従来から用いられている0.4 mm目合いの防虫ネットおよび殺虫剤による防除手法と同等の効果をもたらす可能性がある。

  • 大矢 武志, 折原 紀子
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 83-86
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    キュウリ抑制栽培において,スワルスキーカブリダニのパック製剤とボトル製剤のタバココナジラミバイオタイプQに対する防除効果を比較したところ,栽培初期からタバココナジラミバイオタイプQの寄生が認められる場合,本作型ではボトル製剤の方が高い防除効果を示した。また,タバココナジラミバイオタイプQが媒介するキュウリ退緑黄化病の感染抑止効果については判然とした結果は得られなかった。

  • 小林 誠, 大野 茉莉, 西村 浩志, 福田 充
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 87-90
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    イチゴにおいて,ナケルクロアブラバチとコレマンアブラバチの2種アブラバチを利用したバンカー型製剤を簡易給水装置で維持した場合のチューリップヒゲナガアブラムシ,ワタアブラムシに対する防除効果について検討した。有効成分としてナケルクロアブラバチ,コレマンアブラバチ羽化成虫各1頭/m2以上が含まれる2種アブラバチのバンカー型製剤を3回設置した処理区におけるチューリップヒゲナガアブラムシの密度は設置56日後から,無処理区と比べて34.8%,34.6%,33.3%となり,防除効果が認められた。また,ワタアブラムシの密度指数はすべての調査日で10以下と低く,防除効果が認められた。以上から,2種アブラバチのバンカー型製剤3回設置は,イチゴのチューリップヒゲナガアブラムシとワタアブラムシ防除に対して実用性があると考えられた。また,簡易給水装置の給水間隔および合計給水回数の平均値は9.0日,13.0回であった。

  • 柳田 裕紹, 長坂 幸吉, 手塚 俊行, 伊藤 健司
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 91-95
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    イチゴのワタアブラムシとジャガイモヒゲナガアブラムシの防除対策として,コレマンアブラバチとナケルクロアブラバチの2種寄生蜂マミーと代替餌のトウモロコシアブラムシがオオムギ上で維持された状態で製剤化された「バンカー型製剤」を用いた試験を福岡県農林業総合試験場のイチゴ栽培施設と福岡県古賀市の現地イチゴ栽培圃場で実施した。試験場の試験では,コレマンアブラバチとナケルクロアブラバチのバンカー型製剤を組み合わせた試験区とコレマンアブラバチ単独のバンカー型製剤を対照区として設け,バンカー型製剤設置後にワタアブラムシとジャガイモヒゲナガアブラムシを放虫処理し,防除効果を比較した。現地実証試験では,オオムギ上でムギクビレアブラムシを増殖させた後にコレマンアブラバチ成虫を放虫する従来のバンカー法と防除効果を比較した。その結果,試験場内の試験では,試験区にてナケルクロアブラバチのマミーがイチゴ葉上で認められ,ジャガイモヒゲナガアブラムシに対する密度抑制効果が認められた。現地実証試験においても葉上でナケルクロアブラバチとコレマンアブラバチのマミーが認められた。このことから,コレマンアブラバチとナケルクロアブラバチのバンカー型製剤を組み合わせた防除法の有効性が示唆された。

  • 長坂 幸吉, 日本 典秀, 光永 貴之, 上杉 龍士, 有本 誠, 手塚 俊行, 小原 慎司, 伊藤 健司
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 96-102
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    施設野菜に共通した害虫であるアブラムシ類防除のために,次世代型バンカー資材キットが開発されている。この資材キットでは,コレマンアブラバチとナケルクロアブラバチを併用することで多様なアブラムシ類への対応を可能とし,ムギ株上にマミーと代替寄主アブラムシを付着させたバンカー型製剤により生産者が簡易にバンカー法を実施できるように工夫されている。次世代型バンカー資材キットのうちマミー製剤(2種アブラバチ混合剤)とバンカー型製剤(ともにコレマン0.5頭/m2,ナケル0.5頭/m2)を用いて施設ピーマンと施設ナスのワタアブラムシに対する防除効果を確認した。約0.5 aのビニールハウス(0.4 mm目合いの防虫ネットを展帳)にピーマンあるいはナスを作付け,天敵資材を処理したハウスと無処理のハウスでのアブラムシ類の密度推移を比較した。混合マミー製剤を用いた施設ピーマンでは3~4日間隔の5回設置により,施設ナスでは6回設置により,ワタアブラムシの増加を抑制した。バンカー型製剤を用いた施設ピーマンでは10日おき3回設置でワタアブラムシの増加を抑制したほか,第3回設置の7週間後においてもモモアカアブラムシの増加を抑制した。施設ナスでは,ワタアブラムシの増加を抑制したほか,第3回設置3週間後においてもジャガイモヒゲナガアブラムシの定着を抑制した。以上の4事例は,次世代型バンカー資材キットが施設園芸のアブラムシ類対策として有用な資材となる可能性を示唆している。

  • 長坂 幸吉, 光永 貴之
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 103-105
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    施設野菜のアブラムシ類防除にはアブラバチ類を用いたバンカー法が有効であるが,問題点はバンカー上に二次寄生蜂が増加すると防除効果が低下することである。二次寄生蜂に対する物理的な回避方法として防虫ネットと地表被覆シートの効果について検討した。ギフアブラバチに寄生されたモモアカアブラムシを付けたコマツナのポットを様々な目合いの防虫ネットで被覆して1週間野外に暴露し,羽化してきた二次寄生蜂を同定した。二次寄生蜂の主要種はPachyneuron aphidisSyrphophagus tachikawaiAlloxysta sp. nr victrix であった。これら二次寄生蜂の発生頻度を,4種類(0.4 mm,0.6 mm,0.8 mm,1.0 mm)の目合いの防虫ネット,あるいは同じ0.8 mm目合いで白色と赤色の2種類の防虫ネットと黒色防草シートと光反射シートの2種類の地表被覆シートの組み合わせで比較した。防虫ネットの目合いが細かいほど,二次寄生蜂の発生頻度は有意に減少した。一方,ネットの色と地表被覆シートの種類は二次寄生蜂の発生頻度に有意な影響を及ぼさなかった。

  • 川田 祐輔, 大矢 武志, 糸山 享
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 106-110
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    Conservation biological control (CBC) is the most important strategy for recent integrated pest management systems. For open field cultivations, it is the first step in CBC to clarify the ecological characteristics of native natural enemies by case. In this study, we investigated the occurrence and species compositions of Orius spp. on various types of vegetation from spring to early summer in Hiratsuka City, Kanagawa Prefecture in central Japan for 3 years. Orius spp. occurred firstly on broad-leaved dock and then white clover. The occurrence on eggplant was later than that on zucchini in the same field. Species composition also varied among the types of vegetation. These results suggested the high value of broad-leaved dock and white clover for CBC with native Orius spp. in this area.

  • 伊藤 楽, 鶴田 万智, 糸山 享
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 111-114
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    Okra Abelmoschus esculentus (L.) Moench is expected to be used as an‘insectary crop’for Orius spp., which are effective natural enemies of thrips in conservation biological control (CBC). In order to obtain basic information, we investigated seasonal occurrences of Orius spp. on some varieties of okra. Orius spp. were observed on every variety of okra. The number of Orius spp. were different among varieties although the effect of their characteristics, such as fruit shape and color, was not clear.

  • 高木 素紀, 後藤 舞, 久恒 和雅, 草野 尚雄, 鹿島 哲郎
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 115-117
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    近年,茨城県の施設栽培キュウリでは,ミナミキイロアザミウマThrips palmi Karnyおよび本虫が媒介するメロン黄化えそウイルス(MYSV)によって引き起こされるキュウリ黄化えそ病の発生が問題となっている。現地圃場では,ミナミキイロアザミウマに対する防除が複数回行われているにも関わらず本虫が防除しきれず,ウイルス病も発生することから,ミナミキイロアザミウマの殺虫剤に対する感受性の低下が疑われた。そこで,県内の施設栽培キュウリから採集したミナミキイロアザミウマ個体群を用いて,雌成虫の殺虫剤感受性を調査した。その結果,ミナミキイロアザミウマに対して補正死虫率90%以上の高い殺虫効果を示した薬剤はエマメクチン安息香酸塩乳剤のみで,補正死虫率70%以上の殺虫効果があった剤はジノテフラン水溶剤,ニテンピラム水溶剤およびクロチアニジン水溶剤の3剤であった。その他の8剤は補正死虫率が70%未満となり,殺虫効果が低かった。以上から,本県施設栽培キュウリ圃場のミナミキイロアザミウマに対して防除効果の得られる薬剤は限られており,多くの薬剤への感受性が低下していると考えられた。したがって効果の高い農薬の使用を含めた,総合的防除対策を構築する必要がある。

  • 名雪 将史, 清水 敏夫, 大井田 寛
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 118-120
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    2016年に千葉県銚子市内の2か所のキャベツ圃場で採集し累代飼育したコナガ個体群を対象に,6種殺虫剤の常用濃度における殺虫効果(以下,死虫率とする)と半数致死濃度(LC50)を調査した。PAP乳剤およびエマメクチン安息香酸塩乳剤では両個体群とも死虫率が100%,ピリダリル水和剤ではほぼ100%であり,これら3薬剤のLC50は比較的低かった。トルフェンピラド乳剤では,死虫率,LC50ともに個体群間で大きく異なった。ジアミド剤のうち,フルベンジアミド水和剤では両個体群とも死虫率が約33%であり,LC50は常用濃度の約1/2と感受性低下が疑われたが,シアントラニリプロール水和剤では死虫率がいずれも100%,LC50が常用濃度の1/200以下であり,効果は安定していると考えられた。

  • 名雪 将史, 清水 敏夫, 大井田 寛
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 121-122
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    2016年に千葉県銚子市内の2か所のキャベツ圃場で採集したキスジノミハムシ成虫を対象に,コナガの防除に利用されることが多い薬剤を中心とした6種殺虫剤による殺虫効果を調査した。両個体群における殺虫効果が高かったのはPAP乳剤であった。トルフェンピラド乳剤およびシアントラニリプロール水和剤では個体群間で殺虫効果が大きく異なり,キャベツのみが栽培される地域の個体群では両薬剤とも高く,キャベツとダイコンの圃場が混在する地域の個体群では低かった。キスジノミハムシに対する適用がないエマメクチン安息香酸塩乳剤,ピリダリル水和剤およびフルベンジアミド水和剤では,両個体群ともほとんどの個体が生存した。キャベツとダイコンの圃場が混在する地域では,本種に対して実用的な殺虫効果を発揮する薬剤は非常に少ないため,発生源の除去などにより,地域の個体群密度を低くすることが重要と考えられる。

  • 岩瀬 亮三郎, 小俣 良介
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 123-124
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    埼玉県北部の秋冬ネギ,春ニンジンにおいて大きな被害が発生しているネギネクロバネキノコバエについて,雌成虫に対する各種薬剤の効果について調査した。ネギおよびニンジンに登録のある21薬剤について処理5時間後の補正死虫率を算出したところ,8剤が80%以上となった。

  • 鈴木 俊之, 上遠野 冨士夫, 鍵和田 聡, 多々良 明夫
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 125-129
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    シソサビダニ(Shevtchenkella sp.)はシソモザイクウイルスを媒介し,シソ生産現場で問題となっている。本種の越 冬生態は休眠態で越冬することが知られているが,越冬場所は不明である。そこで,越冬場所の探索と休眠誘起条件について調査した。2016年11月~2017年3月に採取したシソ株の内,地際部の幹が腐敗していた株には寄生が認められなかったが,腐敗していない株には11月中旬と2月上旬に採取したシソ株で地際部の幹に寄生が見られた。また,シソ株元の土壌や残渣では本種を確認できなかった。なお,地際部の幹に寄生していた個体は全てが生殖休眠状態だった。室内実験における臨界休眠条件は16°C,12L12Dとなり東京都の野外では10月中旬にあたるが,10月中旬から東京都小金井市の法政大学構内ほ場のシソに寄生する本種の休眠率が極めて高くなったことから,それ以前に休眠誘起されており,温度日長以外に寄生植物の状態や変温条件など別の条件も休眠に関与している可能性があると考えられた。

  • 小倉 愉利子, 関上 直幸
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 130-133
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    ヤマトイモの栽培において,土壌燻蒸剤処理後の被覆資材にガス難透過性フィルム(VIF)を用いると,農業用ポリエチレンフィルムを用いる場合よりも,クロルピクリン・D-D燻蒸剤の揮発性有効成分であるクロルピクリンおよび1,3-ジクロロプロペンや,カーバムナトリウム塩液剤の揮発性有効成分であるメチルイソチオシアネートの大気放出が抑制された。ヤマトイモに寄生するネコブセンチュウに対する2種類の土壌燻蒸剤の効果を検討した結果,クロルピクリン・D-D燻蒸剤はカーバムナトリウム塩液剤よりも高い防除効果が認められた。一方,被覆資材に農業用ポリエチレンフィルムの代わりにVIFを用いてもネコブセンチュウ防除効果の向上は見られなかった。

果樹の虫害
  • 堀込 充, 吉濱 健, 安達 辰男, 櫛川 聡
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 134-135
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    ブルーベリータマバエは,2015年6月に群馬県北部にある利根沼田地域の施設栽培ブルーベリー園において,国内で初めて確認された。本種の発生実態を解明するため,2017年に,殺虫剤を使用していない同地域の露地栽培ほ場にて,発生消長を性フェロモントラップにより調査したところ,5月下旬頃より雄成虫の誘殺が確認され,以降4回の発生ピークを認め,発生最盛期は6月下旬~7月上旬と8月上旬であった。

  • 中井 善太, 大谷 徹, 福田 寛
    原稿種別: 研究論文
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 136-138
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    千葉県における従来のニセナシサビダニ対策の薬剤散布時期は5月中旬および6月中旬の2回であるが,従来より早期の5月上旬および5月中旬の2回防除の方が,本種に起因する新梢葉のモザイク症状の発生を少なく抑えた。5月以降の2回の薬剤防除に加え,3月上旬のマシン油乳剤の単用またはマシン油乳剤と水和硫黄剤の混用散布を行うことで,新梢葉における本種密度を低く抑え,モザイク症状の発症程度をより低く抑制できた。

  • 飯塚 亮, 嶋田 綾, 坂本 彩, 加藤 綾奈, 山口 修平
    2018 年 2018 巻 65 号 p. 139-143
    発行日: 2018/12/01
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    2015年および2016年に東京都の主要なナシ生産地の22圃場から採集したナミハダニ黄緑型個体群に対し,雌成虫を対象に8剤,卵を対象に10剤の薬剤感受性検定を行った。その結果,雌成虫または卵に対して,採集した全ての圃場の個体群で補正死虫率が高く薬剤感受性が高いと判定された薬剤は,アセキノシル,ミルベメクチン,ビフェナゼート,スピロメシフェンであった。ピフルブミド,シエノピラフェンなど5剤は採集した圃場によって薬剤感受性に差が認められ,ヘキシチアゾクスに対する感受性はいずれの圃場でも低かった。年間の殺ダニ剤散布回数は地域によって異なっていたものの,薬剤感受性については地域間で大きな違いは認められなかった。次に,ナシ品種「稲城」において,葉の形状(葉の巻きの有無)の違いが薬液付着量に及ぼす影響を調査したところ,背負式動噴機,スピードスプレーヤともに巻いた葉ではそうでない葉に比べて薬液付着度が低かった。また,付着度指数が11段階中3以下になると,ナミハダニ雌成虫の死虫率が低下したことから,巻いた葉では薬液付着量が少なくなり防除効果が低下する可能性が示された。

第65回研究発表会講演要旨
その他
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