2019 年 2019 巻 66 号 p. 81-84
アブラナ科,ナス科,ウリ科,キク科,バラ科においてアザミウマ類に対し忌避効果が認められているプロヒドロジャスモン液剤を露地栽培のワケネギ(ヒガンバナ科)に処理し,アザミウマ類の寄生数に変化が生じるか検証した。処理後から約4か月間ワケネギの近傍に設置した黄色粘着トラップへの誘殺数ならびに葉から叩き落した個体数を比較したところ,葉から叩き落した個体数は対照区に比べ,処理区の方が少ない傾向であった。また,処理区では幼虫の発生が抑制されていた。これらの結果から,ワケネギにおいても本剤の処理によりアザミウマ類に対する忌避効果が生じている可能性が示唆された。