2022 年 69 巻 p. 16-18
Phytophthora colocasiae により引き起こされるサトイモ疫病は国内で古くから知られている病害であるが,近年になって深刻な被害が報告されはじめた。千葉県でも 2016 年以降被害地域が拡大し,収量低下が問題となっている。サトイモは栄養繁殖性の植物であり,種芋として用いる塊茎が伝染源のひとつと考えられている。そこで,発病圃場より収穫した塊茎から,ベイト法を用いて本菌の検出を試みた。その結果,調査に用いた収穫直後の 11 月の塊茎と土中保存後の 4 月の塊茎のいずれについても本菌が検出された。また,他病害に対して種芋処理の適用がある殺菌剤を処理した塊茎を 1 ヶ月間ポットで栽培した後にも本菌は検出された。以上のことから,発病圃場から得た塊茎はサトイモ疫病の伝染源となる可能性が高いと考えられた。