関東東山病害虫研究会報
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花卉・花木・樹木の病害
東京都で発生したColletotrichum theobromicolaおよびC.siamenseによるワックスフラワー炭疽病(新称)
久保田 まや 河本 夏実岩本 千絵尾崎 梨花廣岡 裕吏
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2023 年 70 巻 p. 41-47

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抄録

2019年7月および2020年6月,東京都内のワックスフラワー(Chamelaucium uncinatum Schauer)露地栽培圃場において,葉に暗褐色の斑点を生じ,新梢が萎凋,枯死する症状が認められた。病枝上に形成された分生子層から分離された糸状菌を,ワックスフラワー苗に接種したところ原病徴が再現され,接種菌が再分離された。分離した2菌株の形態的特徴およびDNA解析結果から,それぞれColletotrichum theobromicolaおよびC. siamenseであることが明らかとなった。わが国において両菌によるワックスフラワーの病害は未報告であり,病名をワックスフラワー炭疽病(Anthracnose)とすることを提案する。また,C. theobromicolaは,ワックスフラワーと同属のマイクロワックスフラワー(C. ciliatum Desf.)に対しても病原性が認められた。有効薬剤としては,両菌とも樹木類の炭疽病に登録のある2種の薬剤のうち,マンゼブ水和剤の効果が高かった。

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© 2023 関東東山病害虫研究会
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