関東東山病害虫研究会報
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畑作物・野菜の虫害
茨城県におけるタバコカスミカメの発生状況と天敵温存ハウスにおける越冬の可能性
髙野 友二郎 宮﨑 和真佐藤 信輔杉山 恵乃
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2025 年 72 巻 p. 63-67

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抄録

茨城県におけるタバコカスミカメNesidiocoris tenuis(Reuter)の土着天敵としての利用可能性を明らかにするために,本種の発生状況と天敵温存ハウスにおける越冬可能性を評価した。県内の8地点において8~9月にゴマを定植して調査した結果,3地点(笠間市,つくば市,坂東市)で本種の生息が確認された。併せて,県内のゴマ圃場を主とした現地の見取り調査により,5地点(常陸太田市,常陸大宮市,水戸市,笠間市,小美玉市)で本種の生息が確認された。また,冬季に側窓を解放した無加温の天敵温存ハウスで,クレオメに本種成虫を放飼した際の個体数の推移を2地点(神栖市,笠間市)で調査した。その結果,神栖市では2月以降に幼虫が出現し,越冬が可能であったのに対し,笠間市ではクレオメが低温によって枯死したため,越冬の可否は判断できなかった。以上の結果から,茨城県における本種の土着系統を周年で維持するためには,冬季の天敵温存ハウス内のクレオメの栽培方法や温度の管理をさらに検討する必要があるが,少なくとも7市において本種の土着系統を捕獲し,増殖させることが可能であった。

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