1999 年 1999 巻 46 号 p. 97-100
徳島県で採集した一個体群のコナガをテフルベンズロンで淘汰し, 各種薬剤感受性及び淘汰中止後の薬剤感受性の変動を検討した。淘汰によってテフルベンズロン感受性は短期間で顕著に低下し, 対照個体群との抵抗性比は1,000倍以上となり, クロルフルアズロン, フルフェノクスロン感受性も低下していた。この個体群への淘汰を中止したところ, テフルベンズロン感受性は徐々に回復し, 30世代後には抵抗性比が約100倍となった。また酸化酵素阻害剤のピペロニルブトキシド (PBO) を処理してもテフルベンズロン感受性は影響を受けないことから, 抵抗性機構に酸化酵素は殆ど関与していないと考えた。