1998年7月下旬~9月上旬に長野県東信地域7カ所 (北佐久: 小諸・軽井沢・望月, 南佐久: 野辺山・南牧・南相木・川上) と群馬県嬬恋村1カ所の合計8カ所から採集したコナガ幼虫のBT剤に対する感受性を検定した。キャベツ葉片浸漬法によってBT剤5剤の採集次世代幼虫に対する殺虫効果と被害抑制効果を観察した。各地のコナガに対する防除効果を供試薬剤の処理4日後 (25℃) の結果をもとに総合判定したところ, 薬剤間で多少の差はあるものの, いずれの薬剤も概ね優れた防除効果があると考えられた。また, 採集地点による顕著な感受性の差異は認められず, 本地域のコナガは全体的にBT剤に対して感受性を維持しており, BT剤が有効な防除剤であることが明らかとなった。