2000 年 2000 巻 47 号 p. 129-131
1999年に千葉県内におけるタバコガ類の発生状況を調査するとともに, 常用濃度による殺虫剤の感受性検定を行った。オオタバコガとタバコガは, 1996年の調査とは寄主作物が異なること, タバコガの発生が相対的に増加していることがうかがわれた。オオタバコガは, タバコガに比較して有機りん剤, 合成ピレスロイド剤, カーバメート剤, BT剤に対して薬剤感受性が低く, タバコガは, オオタバコガよりIGR剤に対して感受性が低い傾向を示した。1996年に採集し, 千葉県農業試験場において, 累代飼育を継続しているオオタバコガでは, 有機りん剤, 合成ピレスロイド剤, カーバメート剤に対する薬剤感受性の回復が顕著であった。