2004 年 2004 巻 51 号 p. 151-154
アブラムシ類の寄生性天敵であるコレマンアブラバチに対する殺虫剤ジメトエート乳剤, アセフェート水和剤, エトフェンプロックス乳剤およびスピノサド顆粒水和剤の影響を検討した。ドライフィルム法により成虫に対する影響を調査した結果, 48時間暴露におけるLC50は, ジメトエート0.87ppm, アセフェート0.23ppm, エトフェンプロックス10.46ppmおよびスピノサド4.02ppmであった。また, 農薬暴露後の生存個体 (雌成虫) について, ムギクビレアブラムシを24時間与えたところ, 雌成虫1頭当たりのマミー数は, いずれの処理区でも差は認められず, 産卵能力に対する影響は少ないと考えられた。さらに, マミーに対する影響を直接散布により検討したところ, いずれの農薬も影響は少なかった。