関東東山病害虫研究会報
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初期水稲農薬が水田に生息する非防除対象節足動物に与える影響
嶋田 知英小川 和雄三輪 誠斎藤 茂雄
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2004 年 2004 巻 51 号 p. 167-170

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抄録

水田に生息する非防除対象節足動物であるアキアカネ Sympetrum frequens 幼虫に対する, 初期水田農薬数種の殺虫活性を調査した。その結果, イミダクロプリド100mg/l, フィプロニル100mg/l, 10mg/lで殺虫活性が確認された。また, 殺虫剤6剤, 殺菌剤3剤, 除草剤3剤について基準使用量による殺虫活性を調査したところ, 殺虫剤のうち, カルタップ塩酸塩, カルボスルファン, ベンフラカルブ, イミダクロプリド, フィプロニルはいずれも高い死虫率を示したが, ピメトロジンの殺虫活性は認められなかった。また, 除草剤, 殺菌剤の殺虫活性は認められなかった。さらに, 模擬水田における, 田面水のイミダクロプリド及びフィプロニルの動態を調査したところ, 施用38日後に, イミダクロプリドは, 検出出来なかったが, フィプロニルは, 高い濃度を維持した。

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