2005 年 2005 巻 52 号 p. 55-58
2002年4~5月, 千葉県下の施設栽培圃場において, インパチエンスの葉に, 初め暗褐色しみ状の斑点を生じ, やがて斑点の中央が灰白色で周囲が赤みを帯びた黒褐色となる病害が発生した。発病部位からは高率に Alternaria 属菌が分離された。分離菌の接種試験および同定を行った結果, 本病は Alternaria alternata (Fries: Fries) Keissler による新病害であり, 病名としてインパチエンスアルタナリア斑点病を提案する。また, 本病の伝染源を検討したところ, 種子伝染の可能性が示唆された。