本研究では幼稚園教諭と保育士の両資格を取得予定の119名に,自己肯定感尺度と時間的展望体験尺度を用いて実習の意識調査から実習成果を分析した。実習成果の指標として,自己肯定感と過去に対する自己肯定感の平均得点の差に着目したところ,実習を体験した学生の自己肯定感得点は有意に高くなっていることが確認された。時間的展望体験尺度からは,①目標指向性下位尺度の高群は,実習前から実習を楽しみと感じていること,②希望下位尺度の高群は,実習前後共に教育(保育)者として向いていると感じていること,③現在の充実感下位尺度の高群は,実習前に実習が楽しみと感じており,教育(保育)者として向いていると感じていることが明らかになった。