薬理学的に摂餌行動先進効果を惹起する薬物に対するα_2-adrenergic antagonist・yohimbineの効果をラットで検討し,中枢におけるadrenergic mechanismとの相互関係について研究した。α_2-Adrenergic agonistのclonidine, α-methyl-noradrenaline, opioid peptideのμ-agonist : 〔D-Ala^2, N-Me-Phe^4, Gly^5-o1〕-enkephalin, δ-agonist : 〔D-Ala^2, D-Leu^5〕-enkephalinamide, κ-agonist : dynorphin 1-13脳室内投与による摂餌行動充進効果はyohimbine脳室内前投与により有意に抑制された。しかしながら,benzodiazepine (BZ)-GABA系agonistのdiazepam皮下投与,muscimol脳室内投与による摂餌行動亢進効果に対してyohimbine脳室内前投与は全く効果を示さなかった。以上のことから,摂餌行動における中枢adrenaline作動系は,BZ-GABA作動系とは関連性がないが,中枢opioid peptide作動系とは密接に関連している可能性が示唆された。
