杏林医学会雑誌
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特集「クリティカルケア領域における早期リハビリテーションの実際」
理学療法士の視点から見た早期リハビリテーションの実際
西田 悠一郎
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2016 年 47 巻 1 号 p. 55-60

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抄録

 超急性期からのリハビリテーション(リハ)専門職の介入が,人工呼吸期間の短縮や集中治療室滞在日数の短縮,せん妄予防や運動機能の維持に有用であることは多くの先行研究により報告されている。早期リハや早期離床は,集中治療領域での安静臥床の弊害を予防または最小限にするための介入手段として注目を浴びている。とはいえ,重篤な病態の患者に対して安全に介入するためには,開始や中断の基準,離床に至るまでのステップを考えながら介入していくことが必要である。早期から安全で効果的なリハ介入を行うためには,多職種が共通認識をもって積極的に協働する必要があり,そのゴールは患者の早期日常生活動作(ADL)自立,早期社会復帰であることを忘れてはならない。 本稿では理学療法士(PT)の視点から,運動機能面を中心に早期リハ介入の考え方を述べる。

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