2018 年 49 巻 1 号 p. 65-68
看護師はケアの担い手として女性が多いことから,ケアとは女性そのものと考えられてきた。また,女性の仕事としてもライフサイクルに影響されたキャリアデザインの困難さがあると考えられている。しかし,看護のなかでのマイノリティーとなる男性看護師のケア役割やキャリア支援について検討を重ねると,先行研究からは確かに差はあるものの,女性と同様な結果が得られていた。このようなことから,看護における性差によるケア役割やキャリアデザインは,多様化する生き方や価値観があふれる現代において,単に一つの個性にすぎず,これらを統合して患者を支援し,個々のキャリアを発展させていく職場づくりが重要である。