教育哲学研究
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齋藤直子著『内なる光-デューイとエマソンにおける道徳的完成主義の教育』
市村 尚久
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2006 年 2006 巻 94 号 p. 98-113

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抄録
久々にスケールの大きな、しかも読み応えのある力作に出会った。アメリカ教育哲学の新たな在り方を視野に入れて、デューイ自然主義成長論の再解釈を試みた論考をこれから紹介する。齋藤直子により、この書評の主題のように英文で書かれ、アメリカで刊行された近著である。本書の主題および各章の日本語標記は、著者自身によるものであることをはじめに断っておきたい。
本書『内なる光-デューイとエマソンにおける道徳的完成主義の教育』は、アメリカ哲学界で、アメリカの哲学叢書としてフォーダム大学出版部から叢書第十六番目の一巻として二〇〇五年に刊行された単著である。著者は本書がこのような専門学術書としてアメリカで上梓されるに至るまで、本書に関連する相応の研究業績を挙げられてきたという研究歴をもっている。そのことは本稿の後段で紹介し、具体的な関連論文名は本稿の末尾に列挙することとして、先ずは本書の形式的な構成から示したい。
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