九州病害虫研究会報
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沖縄県におけるサトウキビモザイク病の初発生について
山内 昌治上原 勝江渡嘉敷 唯助宮良 安正下地 俊夫宮良 高忠金城 常雄玻名 城晋
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1978 年 24 巻 p. 26-29

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抄録
サトウキビモザイク病は,沖縄県では一般ほ場においてF160及びF161に発見されたため,本病の実態調査及び伝染経路について調査を行った。
(1) 今回の一般ほ場における本病の発生をみるまではガラス室及び隔離ほ場でのみ発見されていた。
(2) 1977年2月名護市真喜屋でF160及びF161に発見その他NCo310, NCo334, NCo376, IRK67-1等にも本病の発生を確認した。
(3) 実態調査の結果,北部の金武,宜野座,伊是名村を除く全市町村及び中部の沖縄市登川等広域に分布していることが認められた。
(4) 外国からの導入品種,種子島からの原々種苗,系適用種苗及び黒穂病特検用種苗においても罹病株が大分みられた。
(5) 罹病株を抜取ったり,発生ほ場の全株を植換えた場合でも,その隣接ほ場に発病株がある場合は再発生が認められた。また,トウモロコシの間作ほ場でも,トウモロコシの発病は母茎にはなく,分けつ茎にみられている。これらのことから,アブラムシによる伝染が示唆される。
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