九州病害虫研究会報
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施設メロンにおけるワタヘリクロノメイガおよびオオタバコガに対する防虫ネットの被害防止効果
行徳 裕柏尾 具俊横山 威
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2004 年 50 巻 p. 66-71

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抄録

ワタヘリクロノメイガの侵入防止が可能な防虫ネットの目合いを室内で検討するとともに,有効と考えられた目合いのネットを使用して現地農家ほ場でその侵入防止効果を検討した。
1. ワタヘリクロノメイガのネット通過を完全に防止するためには目合い2mmが必要である。しかし,目合い4mmの防虫ネットであっても90%以上の個体の通過が妨げられた。
2. 目合い4mmの防虫ネットをハウスに被覆することでワタヘリクロノメイガおよびオオタバコガの侵入をほぼ完全に防止することが可能であった。
3. 目合い4mmのネットでハウスを被覆した場合,晴天日の日中温度は1.5~2.0℃上昇し,作業環境はやや悪化すると考えられるが,被覆期間中の温度差の平均値は1℃未満,湿度差は1%RH未満であり,メロンの生育に与える影響は小さいと考えられた。

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