抄録
アスパラガスの半促成長期どり栽培において,化学農薬に頼らない病害虫管理技術を確立するため,アザミウマ類に対して防除効果が知られる近紫外線除去(UVA)フィルムおよび光反射シートの実用性を検討した。UVAフィルムおよび光反射シートは,5月中旬のアザミウマ類の密度を,無処理区に比べてそれぞれ63%および30%低減し,両者を併用すると約70%の密度低減効果が得られた。しかし,試験期間を通した密度推移については,光反射シート設置区では無設置区との差が認められず,薬剤使用回数も低減できなかった。これに対してUVAフィルム区では,慣行区に比べ薬剤使用回数を安定的に削減できた。また,UVAフィルムはアスパラガスの収量および品質に対して悪影響を及ぼさないことが確認された。以上のことから,アザミウマ類の物理的防除技術としてUVAフィルムの実用性は高いと考えられた。