主催: 社団法人 日本理学療法士協会 九州ブロック会, 社団法人 日本作業療法士協会 九州各県士会
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当院における転倒転落に対する調査、取り組みを報告する。1.転倒の要因および発生時間帯を書籍およびインターネット検索からのメタ分析を行った結果、関連項目としては筋力低下が最も関与。時間帯では6時から8時が転倒の危険率が高かった。2.降圧剤の体動における影響を検討した結果、投薬2時間後の血圧は有位に低下した。また体動変化において有意な変化は見られなかった。3.当院の転倒防止に対する試みとして(1)転倒アセスメントシートの作成(2)大転子部に衝撃吸収の素材をあてるオリジナルのパンツを作成(3)離床センサー、離床マット、車椅子においては離床ブザーの作成 等を行った。4.転倒、転落事故の報告から転倒場所は病室が最も多く、転倒関連動作としてはトイレ動作時が多く、転倒転落事故の総数では2002年が前年より若干減少した。今回の報告が、転倒、転落事故に対する実践的なスクマネジメントの一歩となれば幸いである。