抄録
Stroke unitに併設した病棟訓練室設置による麻痺改善や、ADL向上などの影響について、検討を行った。対象は、当院入院の初回発症被殻・視床出血患者で設置前群77例、設置後群148例とし、発症からPT開始までの日数、Brunnstrom Recovery Stage(BRS)、Barthel Indexを使用したADL自立度、在院日数、転院時移動能力などの項目について後方視的に調査、分析した。その結果、在院日数に有意差は無いものの、PT開始までの日数が設置前6.0±4.7日から設置後3.9±2.7日と有意に短縮され、PT実施期間は設置前12.7±7.7日から設置後17.3±11.8日と有意に増加が認められた。尚、BRS、ADL自立度、転院時移動能力に関して有意差は認められなかった。このことより、病棟訓練室設置に伴い医師、看護師、理学療法士などスタッフ間の情報共有と、連携が強化された結果、PTの早期開始が実現したものと考える。しかし、ADL動作などに影響なかったことを考えると、今後は急性期から生活場面に即したPTを行うことで更に実用的なADLの獲得に向けて、有効に病棟訓練室を活用し、QOLの向上を目指す必要がある。