九州理学療法士・作業療法士合同学会誌
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第29回九州理学療法士・作業療法士合同学会
セッションID: 126
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デイサービスにおける作業療法士の関わり
*姥 隼人山下 こず恵吉嶺 公晴久保 直樹岩村 浩平新屋敷 朝美東垂水 明子牧角 寛郎緒方 敦子
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抄録
【はじめに】
 デイサービスは、閉じこもり防止等の社会的孤立感の解消、家族の身体的・精神的負担の軽減を目的としている。当院の関連施設であるデイサービスでは現在110名が食事・入浴などの介護、筋力増強のためのマシーン等を使用した機能訓練・手工芸・脳内トレーニング・太極拳等の活動を選択し利用している。しかし、利用者の身体面・認知面等は個人差があり、集団活動では補えない部分がある。そこで、今回週1回の関わりではあるが作業療法士が介入ことで、個別性のあるサービスを提供することが出来たので報告する。
【対応】
 作業療法士が介入するにあたり、看護師・機能訓練指導員・介護職員・作業療法士によるカンファレンスを実施し情報交換をすることで、利用者のサービス内容を把握した。その上で個別に評価を行い、問題点を検討し、パズル・積み木・ペグボード・計算問題等のプログラムを立案した。また、能力低下防止のため、寝返り・起き上がり等の基本動作訓練も実施した。しかし、週1回の介入であり個々に応じたリハビリの継続が困難であったため、看護師・介護士等の担当スタッフにプログラムの内容を説明した。
【結果】
 個別評価し能力に合わせたプログラムを提供することで、デイサービス利用時だけでなく家でも自主訓練に取り組むなど自発的な行動がみられた。また、デイスタッフも利用者に対し統一した対応やプログラムに沿ったリハビリの継続が可能となった。
【まとめ】
 今までの集団活動に対し、個別評価・問題点の検討・プログラムの立案・実施をすることで個々に応じたサービスが提供でき、自発性の向上に繋がった。また、介助方法の指導を行った事により、デイスタッフが利用者の能力を再確認出来た。今後は評価を定期的に行い、他職種と連携を図りながら、利用者のニーズに合わせた質の高いサービスに努めていきたい。
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© 2007 九州理学療法士・作業療法士合同学会
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