九州理学療法士・作業療法士合同学会誌
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第31回九州理学療法士・作業療法士合同学会
セッションID: 229
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生活習慣病における当院での理学療法士の関り
*村上 恵子
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抄録
【はじめに】
 当院では現在、糖尿病教育入院、血糖コントロール入院のクリニカルパスの運用を行っている。糖尿病教室を含め、リハビリテーション科としては、運動指導に関っている。
 今回、今までの生活習慣病における関りと、実際の運動指導について報告する。
【経過】
 当院では、平成16年5月生活習慣病外来が、開始となった。理学療法士は、運動指導の担当となる。検査データ、生活習慣、体力を考慮した上で運動メニューを作成し、患者と話し合いながらの施行となる。また、関連スタッフと月1回生活習慣病カンファレンスを行い、情報の共有を図った。
 運動指導にあたり、各種診療ガイドラインに基づき、適切な指導を行う為、評価表を作成した。また、指導を行う上で説明を円滑に行う為、生活習慣病の運動に関しての冊子も作成した。
 平成16年6月より、糖尿病教室が開始となり、運動指導枠の担当となる。以降月に1回の開催となる。教室の為、関連スタッフと協力し、「糖尿病教室テキスト」を作成した。
 平成19年3月、糖尿病教育入院、血糖コントロール入院のクリニカルパスの運用が開始され、それに伴い6月下旬よりカンファレンスが開催される。運動指導担当として参加している。
【運動指導の実際】
 運動処方は、情報の収集、メディカルチェック、運動負荷試験、体力(最大酸素摂取量等)測定後、運動処方が決定される。
 運動強度において、最大酸素摂取量推定値や心拍数、自覚的運動強度(RPE)を用い、総合的に指導、モニタリングを行った。
 実際の指導においては、ガイドラインの内容からも疾病により大きな差はなく、最大酸素摂取量50%程度の中等度の強度で行った。
 生活習慣病外来開始当初、リハビリテーション室のエルゴメータにて、最大酸素摂取量を推定した。その後、糖尿病教育入院、血糖コントロール入院においては、運動負荷試験が施行される為、結果のレポートを基に指導することとした。
【まとめと今後の取り組み】
 今までの、リハビリテーション科としての生活習慣病における関りを述べた。
 運動指導の実際について述べた。
 スタッフにより、指導にばらつきがあるため、評価・指導の統一のため、手順等シート作成を今後検討している。
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© 2009 九州理学療法士・作業療法士合同学会
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