抄録
鹿児島湾北部におけるCalanus sinicus の個体群構造および深度分布の季節変動が調べられた。本種は、クロロフィルa 濃度が高かった4月から6月まで多く出現した。コペポダイト幼体初期および成体は周年出現したが、コペポダイト幼体5期は個体数密度が最少だった2009年8月と2010年7月に優占した。全ての発育段階が50m以浅と100m以深に周年出現したため、季節的鉛直移動は不明瞭だった。RNA:DNA比は、周年極端に減少することはなかった。これらの結果は、鹿児島湾北部ではC. sinicus が周年再生産を行っており休眠しないことを示唆している。