日本LCA学会誌
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総説
エネルギーのLCA : 過去から将来に向けて
本藤 祐樹
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2017 年 13 巻 4 号 p. 290-297

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抄録

「エネルギーのLCA」という言葉は両義性を持つ。その言葉は、第一に、環境負荷のひとつとしてエネルギー投入量に着目したLCAを意味する。例えば、自動車や食品など様々な製品のライフサイクルにわたる累積的なエネルギー投入量はどのくらいかを明らかにすることである。第二に、エネルギーを供給するシステムや技術を対象としたLCAという意味も持つ。例えば、太陽光発電のライフサイクルにわたるCO2排出量や廃棄物発生量などの環境負荷を明らかにすることである。本稿では、「エネルギーのLCA」という言葉の両義性を踏まえて、過去から現在にわたり行われてきた様々な取り組みに関して概観し、その上で、エネルギー・環境政策の立案への寄与という観点から、「エネルギーのLCA」の今後を展望したい。

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