日本LCA学会誌
Online ISSN : 1881-0519
Print ISSN : 1880-2761
ISSN-L : 1880-2761
事例論文
太陽光発電と蓄電池を活用した独立系直流LED照明システムの導入に伴う戸建て住宅の電力消費由来CO2排出削減効果とCO2 ペイバックタイムの推計
天野 耕二土居 義浩福原 大祐吉川 直樹島田 幸司
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 13 巻 4 号 p. 360-369

詳細
抄録

太陽光発電と蓄電池を活用した独立系直流 LED 照明システムの導入に伴う一般戸建て住宅の電力消費由来 CO2 排出削減量と CO2 ペイバックタイムを推計した。独立系直流 LED 照明システムの中では、蓄電容量を夜間照明消費分に留めた LED 照明システムの CO2 排出削減効果が比較的大きいことがわかった。蓄電容量を昼間の余剰電力全てを蓄電できるまで増やしたシステムにおいては、毎日深放電を繰り返すことで蓄電池の寿命年数が相対的に短くなることが年間当たりの製造段階における排出量の増大に影響していた。独立系直流 LED 照明システムのCO2 ペイバックタイムは 1.5 年から 2 年程度となったが、系統電力の CO2 排出係数に加えて、PV の発電電力、蓄電池の充放電深度から生じる製品寿命などの地域差によるばらつきが見られた。

著者関連情報
© 2017 日本LCA学会
前の記事 次の記事
feedback
Top