2018 年 14 巻 3 号 p. 198-206
水産物の生産や消費に伴う環境負荷や環境影響を把握し改善することは、水産業の持続性を高める上で重要である。持続可能な水産業を実現するため水産業にLCAが適用され、水産業を構成する各段階やサプライチェーンに関係した水産LCAの研究が進められている。本稿では、文献調査により水産LCAにおける最近年の研究動向を明らかにすることを目的とした。まず、漁業・養殖業における既往の分析から、生産される水産物と環境負荷や環境影響の関係性を整理した。次に、手法論的観点から、目標、システム境界、機能単位、配分、環境負荷および影響領域の要素項目を取り上げ、文献のパターン化を試みた。最後に、水産LCAの現状と解決すべき課題とのギャップから、今後の取り組みの方向性を検討した。