2026 年 22 巻 3 号 p. 140-146
鉄鋼材料やアルミニウム合金をはじめとする金属材料のリサイクルは温室効果ガスの排出量の削減だけでなく、天然資源の消費量の削減に寄与する。一方で、添加元素や不純物元素の存在がリサイクルの質的制約となることが指摘されている。本稿では、金属材料のリサイクルについて、スクラップの化学組成に着目し、金属材料リサイクルにおける質的制約について論じる。スクラップを原料とする材料製造はスクラップの化学組成のばらつきによって製造できる化学組成やその生産量が制約を受け、これに対応するために様々な技術が提案されている。一方で、リサイクル産業の持続可能性を確保するためには、経済性を考慮する必要がある。そのため、最適なリサイクルシステムの設計を実施するためには、スクラップの化学組成のばらつきの考慮だけでなく、経済性を考慮した分析が必要である。