LCとLC/MSの知恵
Online ISSN : 2436-1194
2024 年度CERI クロマトグラフィー分析賞受賞業績
HPLC 用新規キラル固定相の開発とそのエナンチオ分離特性の評価
西岡 亮太
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2024 年 9 巻 p. 6-18

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抄録

医薬品の開発、製造で重要な役割を果たすHPLC 用キラル固定相に関し、キラル分離能の向上と適用拡大を目指して、新たなキラル固定相を設計、開発した。先ず、キラル擬18-クラウン-6-エーテル誘導体を、アミド結合によりシリカゲルに共有結合させた固定相を設計し(CSP-1)、クラウンエーテル化学結合形として初めて製品化に成功した。次に、シクロデキストリン形固定相に糖鎖構造スペーサーを導入すると分離性能が向上する事を見出し(CSP-2)、特に、フラボン類に対する顕著なキラル分離能を獲得した。更に、シクロデキストリン形固定相における水酸基の化学修飾が分離特性に大きく影響する点を考察し、水酸基をアセチル化した固定相(CSP-3)が、多くのキラルアミンに対して優れた分離能を有する事を示した。CSP-1 とCSP-3 は、ゲストアミンの置換基の違いに対して相補的なエナンチオ分離能を有する事を見出し、その要因をホストゲスト相互作用様式の差に着眼して説明した。それらの知見を基に、キラル分析種の官能基に着目したキラル固定相選択法を提示した。

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© 2024 公益社団法人日本分析化学会・液体クロマトグラフィー研究懇談会
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