北海道大学の久万田敏夫博士によって,沖縄県八重山諸島から採集された見慣れない次の2種類のハマキモドキガ科標本を調査した,Saptha beryllitis (MEYRICK, 1910) ミドリオオハマキモドキ(新称) MEYRICKによってニコーバー島(ベンガル湾)より記載された金緑色に輝く非常に美しい種である.西表島上原で得られた本個体のゲニタリア(♂)はCLARKE(1969)が図示したMEYRICKのタイプ標本のゲニタリア(♂)に良く一致した.日本新記録である.同属の日本産のもう一つの種,S. divitiosa WALKER, 1864とは前翅基部1/3が金緑色であることからすぐに区別できる.Brenthia moriutii ARITA, 1987 モリウチオドリハマキモドキ(新称) 白味を帯びたオドリハマキモドキで,今までホロタイプ(♂)の一頭のみが知られていた.雄とは斑紋その他色彩の違いはない.